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TPS(トヨタ生産方式)とIndustry 4.0<3>

公開日: 2017年4月4日 新・自動車論

TPS(トヨタ生産方式)とIndustry 4.0<3>

 

 

そもそもTPSの源流は何か?
またそのフィロソフィーはどういった形でトヨタマンの行動原理にビルトインされているのだろうか?

 TPSで飯を食っているトヨタOBのコンサルタントの方々それぞれの解釈があってなかなか難しいのだが、共通して言えることはTPSの源流=目的は『ジャストインタイム』と『自働化(動ではない働)』のようだ。 TPSは元々工場のラインでの生産性向上に端を発したのだが、今や世界中に浸透しているだけでなく、開発や物流や販売などの部門までその手法は拡大・応用されている。

アメリカでの工場ライン手法である『リーン生産システム』、日本に逆輸入されているソフト開発システムである『アジャイル方式』はあまりにも有名である。


当方なりの解釈としては、主として販売系のカルチャーであった顧客第一主義がその後TPSと結びつき、TPSのキーワードであるPULL(後工程が前工程に取りに行く)という考え方がエンドユーザーまでのプロセスに拡大しトヨタ・ウェイという形で定着していったということであろう。


また、このTPSもトヨタ・ウェイも(結果論かもしれないが)基本は超人間系であり、人間の改善力や人間性の尊重である。これがトヨタ・ウェイが生産部門だけでないすべてのトヨタマンの行動様式として定着している理由ではないだろうか?トヨタが日産のような結果主義ではなく、プロセス重視(問題に取り組むときにトヨタ・ウェイをどう発揮したか?)というのも頷ける。トヨタマンには仕事大好き人間が多いというのも解るような気がする。


今日のトヨタの繁栄を支えてきたのはこうしたトヨタ・ウェイという世界中のトヨタマンに浸透した『宗教がかった企業文化』であろう。


これまでトヨタはITといった機械系のシステム導入にあたっても、こうした超人間系のシステムが前提となっており、作業者が機械の番人になることを避けてきた。あくまで『人間が ITを使いこなす』世界である。しかしながら自動車産業もスピード感を持った商品開発やさらなる効率化、高度なグローバライゼーションなど競争に打ち勝つ為にITシステムのさらなる深化が求められており、『人間とITの融合によってシナジー効果を発揮』というレベルまでITの役割が変化してきた。


複雑系の自動車産業。全体最適化志向や迅速な判断がビジネス上必要となって行き、もはや人間の能力を超えることが本当に必要になった時、ITと人間の主客が逆転しIndustry 4.0が目指しているような世界が到来するかもしれない。


そのときはTPSの終焉とともに人間系ビジネスの終焉が訪れると想像はできるのだが、TPSの文化力がそうやすやすと機械に負けるはずはない…と思いたいのであるが。



Business is culture, and culture is business.

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